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L'ampleur

Kyoto-Karasuma kimono diary

陽気なる魂 エリザベス・ボウエン 2

2008-09-01-Mon-00:01
mumanoie opcbook080831
「猫は跳ぶ」を返しに行ったついでに勢いで借りる「怪奇小説の世紀 第一巻 夢魔の家」 こんな本を出しているのはやっぱり国書刊行会です。

The Cheery Soul・・・ずばり、じっと味わう孤独の恐怖。

第二次世界大戦中のクリスマス、イギリスのどこか、銃後の町のリーダー的存在、ランガートン-カーニー三兄妹に招待を受けたはず主人公は、何故か三人兄妹のホスト不在のままの屋敷で、

1,イタリアから強制帰国した兄妹の叔母さん、歓待度マイナス100%、、2.去年のイヴに居なくなったはずの料理番(死んでいる)の残した生々しくてこわーい置手紙、3.ランガートン-カーニー三兄妹スパイ容疑で?やってくる警官、警官がやってくるやいなや主人公もスパイ協力者の扱いで・・・・・「私」を取り巻く状況がすべて不吉で謎めいているという、そんでもってストーリーが不明瞭なまま終わってゆく、置いてけぼり超短編。

ぜひとも読んだ人の感想が効きたい。この訳では女性だとされているけれど、そもそも主人公の性別すら謎、です。読み手は主人公と連動して、「私」以外のモノが全て不明瞭なまま漠然とした孤独の恐怖のなかに取り残されます。この読後感はスゴイ。

『怪奇小説の世紀 第一巻 夢魔の家』 -国書刊行会
【収録作品】
解説:怪奇小説の黄金時代 西崎憲

ヴィンセント・オサリヴァン 「火宅」
ヨナス・リー 「岩のひきだし」
W・F・ハーヴィー 「旅行時計」
エドワード・ルーカス・ホワイト 「夢魔の家」
M・P・シール 「花嫁」
A・M・バレイジ 「違う駅」
ヴァーノン・リー 「人形」
マージョリー・ボウエン 「フローレンス・フラナリー」
H・R・ウエイクフィールド 「湿ったシーツ」
A・N・L・マンビー 「戦利品」
E・F・ベンスン 「アルフレッド・ワダムの絞首刑」
エリザベス・ボウエン 「陽気なる魂」
解説:怪奇小説の黄金時代 西崎憲

怖さ度では、August Heatで有名なWilliam.F.harvey「旅行時計」がいちばん。
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