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L'ampleur

Kyoto-Karasuma kimono diary

流れる

2008-08-22-Fri-22:24
成瀬巳喜男監督の「流れる」を見る。
幸田文の原作は残念ながら・・・読んだことが無い。

傾いてゆく柳橋の置屋を描いた成瀬巳喜男監督作品。
成瀬巳喜男の映画は好きでいくつか観ましたが、
女性を撮るならこの人・・・というイミが本作でやっとわかりました。

流れる流れる
(2005/08/26)
田中絹代山田五十鈴

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キモノ視点では、衣装から顔のこしらえまでオンオフがものすごく良かった。
ラストの山田五十鈴&杉村春子のダブル三味線と高峰秀子の足踏みミシンの
切り替え、さらにそのチントン&ガッコンガッコンに音楽が被って「終」にいたる
不思議な間に持っていかれました。

栗島すみ子が出ているから手にしただけなのに・・・・。
メインの役どころすべてが「おばさん」でここまで釘付け
にするなんて。すごい作品だ。

You Tubeでこんなん見てしまった。
伊藤つかさ 対 栗島すみ子
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紅い襦袢が着たくなる・・・納涼、雪国

2008-08-13-Wed-22:07
キモノ映画なら岩下志麻。ただし極妻は除く、ですが。(恐ろしいから・・・)
雪国雪国
(2004/12/23)
岩下志麻木村功

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地方の芸者さん、という土着な役柄が、肌から匂うキモノ姿。
演技力とかではなくって、この年齢不詳な目力すごい。
なにか地でゆくかのような強引な感じが、岸恵子の美貌も、どこかへ押しやられてしまいそう。

女から見た川端作品の女性像なんて楽しくもなんともないのだけれど、
志麻ちゃんからは片時も目が離せなかった。まさに、雪国に咲くお花です。

かつらにお引きずりも、田舎町で浮きまくっている派手な大島姿もヨシ。
芸者の頭にもんぺ姿、ぞくぞく。

雪のなかで糸をつくり、雪のなかで織り、雪の水に洗い、雪の上に晒す。績(う)み始めてから織り終るまで、すべては雪のなかであった。雪ありて縮(ちぢみ)あり、雪は縮の親というべしと、昔の人も本に書いている。

ちぢみの産地、高機のシーンもちらっと。
雪の上に反物をさらしているところも映画ながら、おお、となった。

ちぢみ欲しー。コレ。
akasitidimiyagasuri0808.jpg
。コレ。


大菩薩峠の富士子姫

2008-08-12-Tue-22:16
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お盆休み前半、ナイトタイムはキモノ映画鑑賞会に費やす、
と思っていたら第一夜は「ベティ・ペイジ」、
第二夜は難波にてNuminous Eye 、山本精一&PSYCHEDELIC JET SETSなどを観賞。

あらためまして、「大菩薩峠」DVD-ON。
狂気の雷蔵、真っ黒着流し(背紋に左馬)に目を奪われるのも束の間、
机龍之助と内縁関係になってからの玉緒のキモノ!
ぱっちりとした小紋柄。蝶柄の帯姿にあのネコ顔、全体的にトーンを
落とした渋い配色のコーディネイト、きっちりした着付けでお洒落なところが
よりいっそうドロドロな夫婦関係を浮き上がらせていて良い。

それからやっぱり、山本富士子サン!
水色の紅型にピンクの半襟で恋に落ちる雨のシーンにはじまり、遊郭、大名屋敷などなど
華やか可憐な「カラーコーディネート」は、すぐにでもコスプレしたくなること間違いなし。
大百点満点の昭和KIMONO姫なのです。

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イエイ

映画はそれこそ「嵐が丘」のように、これからがえらいことやで、
という前で終わる。
でも嵐が丘とちがってちゃんと続編もあってトリロジーなのだそうです。

という私も原作は六巻か七巻くらいで断念した。
いったい、あの後なにがどうなってしまうんだろう・・・。

シスターフッド

2008-02-24-Sun-22:21
またまた雪で、もー縁側は岩手県かというような有り様。
しかし、めげずに今日も着物。
今日は仕事予定のはずが、出張が中止となり気分よく休日のお出かけ。
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コーディネートはやっぱり「春を待つ」。
でもさっそく朝スタバで、上前にカフェミストの洗礼を浴びて憂鬱、
暴力的な乱風と寒さに抗い乍ら、大阪は天満橋のドーンセンターへ。
いままさに、売却されるという渦中の大阪府立女性センターのことです。

 尾崎翠の「地下室アントンの一夜」、「こほろぎ嬢」、「歩行」の三作品をトリロジ-として捉え一遍の映画にしたその名も「こほろぎ嬢」の上映会。
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 ちょっとくすんだ信州紬に作ったばかりの長羽織、ほんとは大正ロマンないでたちで行きたかったけれど、長身手長足長の私には不相応ゆえ昭和レトロというか昭和初期の地味カラーで、羽織紐ももちろん宝石ではなくヒモでした。

 私は、学生以来、久々に『町子』との再会。
町子を演じる石井あす香ちゃんのラブリーなこと。白磁の肌に映えまくる紅色の半襟がものすごく印象的でした。冒頭シーンから着ているあのグレー地のお召しのようなシボのあるくたくたにくたれた着物にお下げの黒リボン★大好きな作品の映画化とは心踊るもので、さっそくmixiでもレビューしてしまいました。
 おや、みれば後頭部だけの観客はみなさんなんだか乙女な(年輩)女性ばかりですね。
と思い乍ら、これは女性視点からの尾崎翠を評価した作品なんだと、ついでに此処はドーンセンターだよ、と今一度気付き、会場に渦巻くシスターフッドに圧倒されつつ、これが今日一番の体験でした。

もうりょうのはこ魍魎の匣

2008-01-14-Mon-00:50
久々のドルビーサウンドです。
友達が、久保はなんで殺したんかこの映画みただけで解らぬ、
というメールをくれてなんだか気になって観にいっちゃいました。
原作を読んだのが中2で14歳で、メールを受取った時点で私の記憶の中には内職の人形の首と新興宗教と『挿絵と旅する男』のような雨宮さんと人体実験という関連性の無いキーワードしか残ってなかったのです。
いくら戦後だからって・・・と思わせる中国ロケの疑似日本感や、
凝ったセットが映画館で観る価値あました。
ビスクド-ルを思わせる旧華族の御令息が、アベちゃんなのだけが「姑獲鳥の夏」以来常に気掛かりで、それとは対照的すぎるほどに青木刑事のどんぴしゃ感が素晴らしかったです。

黒木瞳が研究所で話してるシーン、衣桁がいっぱいあるところが可愛いかった。

堤真一の、清明紋入りオシャレな宗教関係者マント!
堤真一の、声がデカかった。

 京極夏彦さんのサスペンスは、犯人の動機解明と憑物落としが不可分なので、時にそれがわずらわしかったり面白かったりする。女子高時代に読んだ女子校の話(絡新婦の理)がすごく好きでした。
映画館でびいるを呑み、さらにワインを呑んで良い気分で帰宅いたしました。
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